本日、Tさんという患者様から『院長に会いたい』とご指名を受けました。”なんだろう”と思って待合室に
参りまして、お話を伺いますと『実は母が5年前にガンで亡くなりまして、それで先生に作ってもらった入
れ歯がすごく具合が良くて95才で亡くなる直前まで自分で食事がとれたんです。本当にありがとうござ
いました。5年にもなるのですが、いつかお礼が言いたいと思いつつ今日になりました。』すい臓ガンだ
ったそうですが、痛みが出たのは最後の10日間だけだったそうです。思わず目頭が熱くなりました。何
かこの患者様にだけ特別な方法で治療したわけではなくいつも通り作ったものです。『よく咬めるように』
『見た目がいいように』という原則を守って私なりに誠実に仕事をしただけです。”それなのに、こんなに
喜んで頂いたんだ。一つ一つの仕事を一生懸命させて頂けるということは、それだけで本当に素晴らし
いことなのだ"と再認識しました。
名古屋の高山先生がおっしゃいました『”患者様が何を望んでいるのか?”と言うことが大切だ!』
石川県の船戸先生は『患者様と歯科医が共に満足している事が大切だ』と教えて下さいました。
熊本の中村先生、三好先生、ブローネマルク先生は『For the Patient』と教えて下さいました。
やはり、医療の本質は、そのあたりにあると実感させられた出来事でした。