カナザキ歯科 院長ブログ「歯科道一直線」

患者様の声

2010/10/18

誠心誠意治療してきて本当に良かったと思いました

ある患者さんのインプラント治療が全て終了し術前、術後の経過説明をしました。
大変よい治療結果になったのですが、Tさんの喜びは私が想像していた以上のものでした。
最初のころは多く語る方ではなく、むしろ無口な人という印象でした。治療がすすむにつれ少しずつお話がはずむようになりました。
この時はじめて語ってくれたのですが歯がなくなってそのショックで精神的にまいっていたとのことでした。だからきれいな歯が入って何でも食べられるようになったので本当にうれしくて、今職場ではうるさいぐらいに元気になったといって、その感動を私たちスタッフに伝えてくださいました。「妥協せずに最後まで丁寧にしあげてくれてありがとうございます」と何度も何度も心からお礼をいわれるので私や周りで聞いているスタッフはその言葉に目頭が熱くなるほどでした。「今まで誠心誠意治療してきて本当に良かった。またこれからもこの姿勢を崩すことなく頑張らないと」本当にそう思いました。
インプラントのオペはフラップレスですから痛みも腫れもなく非常にスムーズに進んだのですが、上部構造(固定式ブリッジ)の精度にわたしが納得せず、2回修正させていただきそれでもダメなので、外部の技工所から院内の技工士に替えて作り直してもらいました。それでも2回修復しなければなりませんでした。逆にこちらの方が文句も言わずについてきて下さったTさんに感謝したいくらいです。
この患者様は初めて来院された時すでに重度の歯周病と咬合性外傷により多数の歯を失っておられました。歯周治療をしながら義歯を作成し噛み合わせを無理なく仕上げて食事ができる状態にしておいて、念入りにカウンセリングをおこない、患者様の要望をお聞きし、その方のご希望になるべく沿った方法で、なおかつ歯科医学的に見て無理のない治療方法を決めてゆくのですが、この方の場合はインプラント治療を希望されました。
ただし、人と接するお仕事をされているので、痛みや腫れは許されないという制約がありました。
上顎に6本のインプラントによる全顎補綴(All-on-6)、下顎に3本のインプラントによるブリッジ補綴をおこないました。